いい加減危機感を感じた方が良い? 自分が同人の二次創作に感じる違和感

28,29日に開催されたコミケットスペシャル6に初参加してきましたHiROです。規模感がよく分かんなかったのですが、行ってみたところ、(コミケと比べて)ほどほどの混雑感で過ごしやすかったです。

その流れで、今回は同人誌即売会についてお話しようかなと思います。

元から同人、いわゆる「二次創作物」と呼ばれるものは法律的にグレーゾーンなのは周知の通りだと思います。今回はそこ自体が論点ではありません。

どちらかというと、日本独特の暗黙の領域でお互いが良いバランスで共存しているという考え方もあるので、私自身は二次創作物について否定的ではないということを先に示しておきます。

※同人誌出してるのに著作権についてあまり知らない方はこれを機会にちゃんと理解しときましょう。
ネコにもわかる知的財産権 - 知的財産権・著作権ってなに?

今回、即売会をウロウロ回っていて、一部気になる部分がありました。
色々自分なりに理由を考えたのですが、どうやら自分は二次創作物のイラストを同人誌ではない「グッズ」として販売していることに違和感を覚えたようです。

一般的にコミケなどで売られる多くは「同人誌」と呼ばれる紙媒体のものです。しかし、近年印刷所もコミケを意識しており、紙媒体の印刷の他、クリアファイルやタペストリー、バッジと様々なグッズを受注するようになりました。私も業務の方で、印刷所の方にグッズ制作を発注させていただいたりしていて、大変お世話になってます。
ですので、簡単に個人でもそのようなグッズを販売できるようになりました。

では、なぜ私は違和感を持ってしまったのか?

紙媒体の同人誌のコンテンツは、製作者が描いた絵そのものです。絵を取ってしまったらそれはただの紙であり、価値はかなり低くなると思います。
しかし、グッズの場合、話が少し変わる気がします。

普通、「二次創作物」というか「版権物」をグッズとして扱う場合は、ロイヤリティが発生します。売り上げの何割か、もしくは版権使用料を納めることを条件に著作権所有者に許可を取り、販売が可能となります。
これは企業だけが行わないといけないことでしょうか? 違いますよね。

確かに同人誌の場合も同じではあるのですが、漫画の場合、公式サイドから「オフィシャルコミック」など「公式」というウリ文句を頂いたり、マーケティングの協力があったりとメリットの明確化があったり、大抵出版社から出されており、書店で扱われたりと流通も異なります。

概念的には同じなんですがちょっとだけベクトルが違うかなぁと印象を受けたわけです。

しかも、稀ではありますが、原作絵に相当似せた形でグッズを売ったりしているサークルもあったりします。かなり少ない例ではあると思うのですが、もし自分が権利者だとしたら、取り締まりたい気持ちになったりするのではないでしょうか。

当日版権制度の存在

まぁ、そんなこんなで何を言いたいかというと、「ワンフェス」がやっているように『当日版権制度』の導入をいい加減考えたほうが良いのではないかと思います。
「コミケの規模でそんなこと出来ないでしょ?」とか言われるのは承知してるんですが、このまま何もやらず規制を待つだけというのは正直もどかしいところです。

二次創作物の同人書きたい、読みたい方がいるから、今のコミケほどの規模に拡大したというわけで。現状、二次創作物には需要がかなりあります。
ならば、グレーを出来るだけ白に持っていくためにちゃんと版元に許諾を取ったりとか、版権料を納めるとかすべきではないでしょうか。

あと、壁位置などの大手サークルになってくるとコミケ1回の出展で数千万の売り上げを出してるサークルもあります。そして、脱税で摘発されてるサークルをニュースで度々見かけます。脱税は犯罪です。ちゃんと確定申告はしましょう。

趣味で行なっているといっても、利益が大きくなってくるともう商業の一種になってしまうんですよね。
たとえ同人であっても、金額を付けた時点で営利目的となることを忘れないことが大事なのだと思います。

と、ちょっと説教くさくなってしまった気もしますが、もちろんこれはほんの一部の方のお話であって、多くの人はしっかりとルールは守っていると思っています。

まとめ

今のホットトピックスとして、TPPでの「非親告罪化」で同人誌即売会の存在が危ぶまれていますよね。(危ういのは基本版権物だけですが)
非親告罪化を緩和するよう訴えるのはもちろんですが、ただ反対するだけでなく、現状がグレーゾーンとなっている立場を意識し、少しでも歩み寄る行動を進められるようにするべきではないでしょうか。

もちろん、やろうと思っても簡単にできることではありません。私もコンテンツを作る仕事をしているようなものですので、出来ることがあれば協力を惜しまないつもりです。

それでこれを書きながら思ったのですが、『当日版権制度』を現実的に導入できそうな電子システム構築とか面白そうですね。実際に使ってみれば分かりますが、ワークフローは紙よりデータで送れるものに限ります。差し戻しも早いし便利です。
あと、データ販売とか電子マネー決済のメイン化とか、個人販売ではなかなか導入できないシステムを提案できると面白いかもなーとか思ってます。
もちろんコミケなんで、その辺はボランティアに近い形になるんですかねー。

正直この辺はゲーム屋というより、WEB屋の血が騒ぎますw まぁ企画職ですので、大目に見て下さい。

※電子マネー決済は「Square」や「楽天スマートペイ」とかは既に導入されている方も見かけます。(主にデザフェスですが)

ということで、同じようなこと考えてる人いたら、協力しますのでぜひご連絡をば。


※4/5 追記
政府が二次創作同人誌について公式見解したようです。
2次創作同人誌も「クールジャパン」に──政府が公式答弁 | ニコニコニュース

『2次的著作物』を含む著作物については、『関連商品販売等への波及効果』が見込まれるコンテンツに該当し得るものと考えられる。
パロディについて著作権法上の規定を創設すべきかどうかについて検討したものであり、「著作権に係る契約の在り方」「意思表示システムの構築」について検討を見送ったわけではない。

著作権とクールジャパンは別軸の話なので、例えクールジャパンとして売りだすとしても規制が入った上でしょうね。政府主導なんだから当然です。
なので上で書いたように、版権制度など政府介入が入る前に自発的に正常化する動きが必要なんですけどね。

まぁ、クールジャパン戦略自体ふわっとしてて、お役所仕事でやっても碌なことにならない気がしますので、アニメ業界の収益構造の改善に全力を尽くしていただきたい次第でございます。
(やるのならハリウッド戦略くらいに本気出して欲しい。…あれ?萌えアニメがプロバガンダになるのか?w)


最後に勢いで買ってしまったグッズを貼っておく。